今回は、「大岩のいちばんはじめの英文法【超基礎文法編】」をご紹介します。
この本は、あまりに素晴らしい文法書なので、お伝えしたいことが沢山ありすぎるので、【前編】【後編】に分けてご紹介していきます。

「大岩のいちばんはじめの英文法【超基礎文法編】」のレベル
対象(目標):定期テスト・共通テスト・中堅私大
レベル:超基礎(中学レベル)〜 基礎レベル+α
※本書の説明によると、上記範囲の高校英文法をカバーしているとのこと
この一冊に書かれている内容を完全に頭に叩き込むことができたら、英文法の基礎がしっかりと固まり、他の文法書や文法問題集などで標準レベル・上級レベルの英文法を学ぶ際に、格段に理解しやすくなることでしょう。
自分の場合、本書で基礎文法をしっかりと学び直した後、以前と比較して、他の文法書などの説明・解説を読んだときの理解が段違いに早くなり、より深く理解できるようになったことを実感しています。
「大岩のいちばんはじめの英文法【超基礎文法編】」をおすすめしたい対象者
本書は、あらゆる年齢層・英語レベルの英語学習者に自信を持っておすすめできる文法書です。
① 高校生・大学受験生
高校生・大学受験生の間では大変有名な文法書で、塾・予備校などでも、本書を使っていたり、推奨されたりしているところもあるようですね。
・・・というわけで、敢えて私が説明するまでもないかもしれませんが、高校生・大学受験生に向けて、本書についての率直な感想を書かせていただきます。
本書については、「この本、全ての高校で英文法の副教材として配布した方がいいんじゃない?」と本気で思ってしまうほど、とっても分かりやすい文法書です。
もっとはっきり言うと、「学校の文法の教科書の代わりに、この本で勉強した方が、英文法の基礎がしっかり身に付いて、英語の成績が伸びるだろうし、英語嫌いになる学生が減って、英語得意・英語好きな学生が増えるんじゃないか?」というくらい、本書の構成・説明は神レベルです。
また、多くの高校生・大学受験生にとって、最初に「大岩のいちばんはじめの英文法【超基礎文法編】」でしっかりと高校英文法の基礎固めをしてから、高校英文法の全範囲をカバーしている標準〜上級レベルの「文法書」や「総合英語」に進んだ方が、学習効率が断然高くなるのではないかとも思いました。
一方、本書の説明でも英文法の理解が難しいという方は、以下の2冊のような中学レベルの英語の本で学んでから、本書に取り組むのが良いでしょう。
中学英語をもう一度ひとつひとつわかりやすく。改訂版 Mr. Evine の中学英文法を修了するドリル② 中学英語よりも高いレベルの英語力がある小・中学生
例えば、既に英検3級以上の級に合格している英語レベルにある小・中学生が、さらに英語力を伸ばすための文法学習にも、説明がとても分かりやすい本書はおすすめです。
③ 英語を基礎からやり直したい社会人
英語を基礎からシッカリとやり直したい社会人にも本書は大変おすすめです。
高校時代の英語の授業や文法の教科書が無味乾燥でつまらなくて英語嫌いになってしまったような方も、本書を読んだら、「驚くほど英文法が分かりやすい!」と思われることでしょう。
もし、この本でも難しく感じるようであれば、以下の2冊のような中学レベルの英文法を学べる本を手に取ってみて、ご自身が分かりやすいと思ったものを選んで、まずは中学レベルの英文法を一通り学んでから、本書に取り組むことをおすすめします。
中学英語をもう一度ひとつひとつわかりやすく。改訂版 Mr. Evine の中学英文法を修了するドリル④ 英語中級者・上級者
英語中級者・上級者で、例えば、TOEICのPart5(文法問題)で、コンスタントに8割〜9割以上取れるけれども、英文法で曖昧な項目があることを自覚している方や、少し複雑な英文になると正確に意味が取れない方、自分の書いた英文が文法的に正しいかどうか自信が持てないことがよくあるという方などは、基礎英文法にところどころ抜けがあるのではないでしょうか?
本書は、自分自身の英文法の「曖昧な項目・苦手項目」の「洗い出し」と「やり直し」にも最適です。
⑤ 英語教師・英語講師
学校や学習塾で英語教師・英語講師として英語の指導をされている方々にとっても、生徒が理解しやすい授業をするという「教え方」の部分で大変参考になる一冊だと思います。
本書の文法の説明・解説は、本当に驚くほど明快で分かりやすいです。
私が「大岩のいちばんはじめの英文法【超基礎文法編】」を選んだ理由
まず、ご参考までに、「大岩のいちばんはじめの英文法【超基礎文法編】」を使って文法の学び直しをする以前の、英文法に関する私の可視化できる客観的なデータを一つあげておきますと、TOEICのPart5(文法問題)を解くと、本試験でも、公式問題集でも、大体「正答率:9割前後」でした。
これは世間一般的には、「まぁまぁ出来る」と思われるレベルかもしれませんが、TOEICのPart5で出題される文法項目の範囲は大体決まっていますし、所詮マークシート形式の選択問題(4択)なので、TOEICのPart5で高い正答率を叩き出せるからといって、必ずしも「文法力が高い」とは言えないというのが、私個人の見解です。
余談ですが、TOEICのPart5に関しては、Part5対策用の文法問題集などで、しっかりと学習を続けていれば、文法知識に多少曖昧な所があっても、(語彙問題やコロケーション問題は別として)問題の大半は、割と簡単に正解できるようになります。
とはいえ、私自身、文法知識の曖昧なところを潰していかないと、TOEICのPart5で満点を取る or 満点近くまで正答率を上げることは難しいと痛感しています。
さて、本題に戻りますが、私が「大岩のいちばんはじめの英文法【超基礎文法編】」を選んだのは主に以下の理由からです。
今までそれなりに長い期間、英語を勉強してきたにもかかわらず、私には、未だに英文法に関して曖昧な項目・苦手項目があり、それらを自覚していたにもかかわらず、ずっと放置していました。
しかし、このまま基礎をおざなりにしていては、いくら英語学習を続けていても、自分の英語力は、ほぼ間違いなく停滞したままになるだろうことに気づき、自分自身の英文法の曖昧な項目・苦手項目を洗い出すために「もう一度基礎レベルから英文法をやり直そう」と決意して、色々と調べた結果、良さそうだと思って手に取ったのが本書でした。
英語力の停滞を感じた具体例として、以下のようなことを実感していました。
① 洋書を読んでいるときに、単語・熟語はほとんど知っているものばかりなのに正確に理解できない文に出会うことがある。
② 毎日英語学習をしているのに、ある一定のところから英文の読解スピードがなかなか上がらなくなった。
③ 英文を書くときに、細かな文法・語法の部分で迷ったりすることが多々ある。
そして、(③の原因については当然のことながら)これらの主な原因も、文法・語法に曖昧な点があるからではないかと考えていていたこともあり、「自分の文法の抜け」を確認して、もう一度基礎から学び直そうと思うに至った次第です。
長くなりましたので、続きは【後編】で詳述しますが、本書は、私にとって、最も有益な文法書となりました。
大岩のいちばんはじめの英文法【超基礎文法編】Catch the wind in a net.
網で風を捕らえる(網の目に風たまらず)