【洋書】ペーパーバック入門 ① ― 初級者編

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洋書

今回の記事は、英語の洋書を読めるようになりたい人のための「ペーパーバック入門」です。

ペーパーバックとは、表紙が薄めのシンプルな作りの書籍のことです。

「ブックカバー」や「帯」はなく、概して安価な厚みのあるザラザラした紙に印刷されています。

因みに、ここ数年、多くの先進国では日本以上に電子書籍が普及しており、「ペーパーバック入門」と銘打っていますが、電子書籍も含まれるとお考え下さい。

本記事は、初級者編ということで、主にTOEIC300点〜600点未満;英検4級〜2級レベルの方を対象とした内容となっています。

【経験談】洋書との出会い〜洋書が読めるようになるまで

はじめに私自身の経験談をお話させていただきます。

私が洋書を読んでみようと思い立ったのは、大学を卒業し、新社会人になった頃のことです。

まだインターネットの普及が始まったばかりの時期で、今とは違って、英語学習者向けのおすすめの洋書や洋書の読み方についての情報はもちろんのこと、洋書そのものに関する情報を得ること自体が難しい時代でした。

当時、洋書を読んでいるような人たちというのは、その大半が「ごく一部のインテリ層」というのが私の印象で、実際、東京の通勤電車の中でさえ、洋書を読んでいる人などほとんどいなくて、身なりのよいスーツを着たサラリーマンと思われるおじさんが洋書を読んでいる姿を時々見かけるぐらいのものでした。

はじめて洋書を購入したときの私といえば、洋書について何の知識も情報も持ち合わせておらず、とりあえず洋書を取り扱っている都心の大型書店に行き、何となく興味を引かれたペーパーバックを2、3冊買って帰ったという感じです。

そして、どの本も最初の数ページを読んだところで、あえなく挫折しました。

当時の私の英語力は、英検2級・TOEIC490点ぐらいで、その程度の英語力では、洋書(原書)には全く歯が立ちませんでした。

具体的には、最初の1ページ目から、知らない単語が20語〜30語もあるような状態で、辞書を引きながら頑張って読んでも全然理解できないし、本を読むというより、難解な英文和訳をやっているような気分で、まったく楽しくありませんでした。

その結果、最初の数ページで戦意喪失して、ギブアップです。

しかし、それでも読解力をつける(=英語のリーディング力を上げる)ためには、大量の英文を読まなければならないことは、当時の自分でも何となく理解はしていました。

実際、「大量の英文を読まなければ、英語を速く正確に読めるようにはならない」というのは紛れもない事実です。

その後、洋書(原書)を読むことに何度か挑戦しては挫折を繰り返した後、読んでみたのが、「聖書ものがたり — Stories from the Bible (講談社英語文庫)」という文庫本でした。

この本は既に絶版になっているようで、現在は中古でしか入手できませんが、比較的簡単な英語で書かれていて、辞書なしで読めるように、本文中に出てくる「少し難しめの単語」は巻末に訳語付きでまとめられていたと記憶しています。

平易な英文に書き直された、「ノアの方舟」や「出エジプト記」といった聖書の中の有名な物語が何編か収録されている本でした。

当時の私はアメリカ留学を考えていて、「アメリカで生活するのであれば、聖書の知識やキリスト教文化を知っていた方がよい」といった情報を見聞きしていたので、「少しぐらいは聖書の話を読んでおこうか」といった軽い気持ちで本書を手にしました。

本当にショボい英語力しかなかった当時の私が、この本を何とか読み通すことができたのは、100ページ未満と薄い本だったこと、そして、(一つの長編物語ではなく)いくつもの短編物語を収録したものだったからです。

そして何よりも、簡単な語彙と平易な英文で書かれていたというのが、最大の理由です。

その後、私はアメリカでの語学留学を経て、四年制大学に編入・卒業したのですが、その語学学校では、リーディングの授業の一環として、一学期(3ヶ月弱)間で、指定された洋書を一冊読み切るということをやっていました。

具体的には、毎週、指定されたページまでを読み、その内容の要約を書いて提出することと、クラス内でその本の内容についてのディスカッションをしました。

これが慣れるまで結構大変で、最初の一学期間は、毎週ペーパーバックを6ページ程度読んで、その要約を英語で書くことに、丸一日掛かっていました。

そのため、毎週末、土曜日か日曜日のどちらか一日は、昼から夜まで図書館で過ごしていました。(現地の大学付属の語学学校に通っていたのですが、語学学校の生徒も大学の図書館を利用することができました。)

その時にそのクラスで指定されたペーパーバックは「Island of the Blue Dolphins」という実話を元にした小説で、アメリカでは小学校4年生か5年生ぐらいで読む本だと記憶しています。

実際のところ、この週一回の洋書を使った授業は、最初は読むことが苦痛で精神的にとてもしんどかったのですが、一ヶ月も経つと、話の内容にどんどん引き込まれていき、次第に読むのが楽しくなっていきました。

本書は、アメリカにおける児童文学の古典的名作として位置づけられていて、映画化もされており、「青いイルカの島」というタイトルで邦訳も出版されています。

その後しばらくして、語学学校で授業の課題として毎学期ペーパーバックを1冊読む以外にも、自分が読みたいと思った小説やノンフィクション作品を買って読むようになりました。

このように私の場合、アメリカの語学学校での授業が、ペーパーバックを読むきっかけとなりました。


英語初級者におすすめのペーパーバック ― リトールド版 (retold)

正直なところ、TOEIC600点未満・英検2級ぐらいのレベルだと、洋書(原書)を読むのは、かなり厳しいです。

その理由としては、英語のペーパーバックは、英語ネイティブ向けの出版物であり、ノンネイティブの英語学習者を対象としているわけではないからです。

もちろん洋書と一口に言っても、当然その難易度には一冊一冊差がありますので、TOEIC600点未満・英検2級レベルでも何とか読める洋書(原書)もあることはあります。

しかし、そういった本は非常に限られますし、また、読めるといっても、ほぼ正確理解できるというわけではなく、あくまでも書かれていることの大筋は理解できるというレベルの話です。

例えば、子供も大人もみんな大好きな「ハリー・ポッター (Harry Potter)」シリーズですが、Amazonで確認すると「対象読者年齢:8 歳以上」となっています。

これは英語圏の国の人なら、平均的な小学校2、3年生ぐらいの子供から読めるということになります。

しかし、実際に「ハリー・ポッター」シリーズの原書を読んでいると、英検1級レベルの単語やそれ以上のレベルの単語が普通に出てきます。

また、学校の英語の授業では一度も出会うことがないような句動詞やイディオムもたくさん出てきます。

それ以外にも、洋書を読んでいると、スラングやネイティブ独特の言い回しにも数多く出くわすことになります。

更には、例えば、英語のジョークなどは、その文化的な背景を知らないと、日本語に訳すことはできても、何を言っているのか意味が分からない、何が面白いのか全く理解できない、ということもしばしばあります。

上述のとおり、自分の場合は、アメリカの語学学校のリーディングクラスで、指定された洋書(原書)を読むという、強制的に読まなければならない環境の下、何とか徐々に読めるようになっていきましたが、もし、日本で社会人生活を送りながら、洋書を読み切ることにチャレンジしていたら、何度も挫折を繰り返した挙句、今でも洋書を読めるようになっていなかったのではないかと思います。

結論として、TOEIC600点未満・英検2級ぐらいのレベルでは、いきなり洋書(原書)を読んでみても、ほとんど読めず、すぐに挫折してしまう可能性が非常に高いです。

もし、読めるようになったとしても、後で振り返った時に、「ひどい遠回りをしてしまった」と後悔することになるかと思います。

そこで、おすすめしたいのが、まずは原書ではなく、原書を元に単語や文章・表現を易しくリライトしたもの、いわゆる「リトールド版 (retold)」から読み始めることです。

「リトールド版 」の有名どころとしては、「ピアソン・イングリッシュ・リーダーズ (Pearson English Graded Readers)(旧名:ペンギン・リーダーズ (Penguin Readers))」 、「オックスフォード・ブックワームズ・ライブラリー (Oxford Bookworms Library)」、「ラダーシリーズ (Ladder Series)」があり、これらは、レベル別に語彙数や文法レベルを制限して書かれている「グレーデッドリーダーズ (Graded Readers)」 と呼ばれる英語学習者向けの洋書シリーズです。

自分に合ったレベル(グレード)の本の中から、面白そうだと思ったものを選んで読み始めることをおすすめします。


ピアソン・イングリッシュ・リーダーズ」の詳細(含:グレード(レベル)別の難易度の説明・目安)は、 Pearson 公式ホームページで確認できます。


オックスフォード・ブックワームズ・ライブラリー」の詳細は、Oxford University Press 公式ホームページで確認できます。


ラダーシリーズ」の詳細は、IBCパブリッシングラダーシリーズ特設サイトで確認できます。


尚、「リトールド版」を含め、洋書については、Amazonでの購入をおすすめします。

【Amazonでの購入をオススメする理由】

① 洋書の取扱数・在庫数が圧倒的
② ユーザーレビューが参考になる
③ 他ECサイトやオンライン書店に比べて販売価格が安いことが多い

※ ③については、まず、本の「タイトル」または「ISBNコード」で検索してみて、他のECサイト・オンライン書店にも在庫があれば、購入前に価格を比較されることをおすすめします。


Amazonでの「リトールド版 (retold)」の検索方法

ピアソン・イングリッシュ・リーダーズ (Pearson English Graded Readers)

例えば、「ピアソン・イングリッシュ・リーダーズ (Pearson English Graded Readers)(旧名:ペンギン・リーダーズ (Penguin Readers))」の「Level 1」の本を探したい場合、カテゴリーを「洋書」にして、検索ボックスに「Pearson English Graded Readers level 1」と入力して検索すると、その条件に該当する本の一覧が表示されます。



オックスフォード・ブックワームズ・ライブラリー (Oxford Bookworms Library)

例えば、「オックスフォード・ブックワームズ・ライブラリー (Oxford Bookworms Library)」の「Stage 2」の本を探したい場合、カテゴリーを「洋書」にして、検索ボックスに「Oxford Bookworms Library Stage 2」と入力して検索すると、その条件に該当する本の一覧が表示されます。



ラダーシリーズ (Ladder Series)

例えば、「ラダーシリーズ (Ladder Series) 」の「Level 2」の本を探したい場合、カテゴリーを「本」にして、検索ボックスに「ラダーシリーズ level 2」と入力して検索すると、その条件に該当する本の一覧が表示されます。



ペーパーバック(リトールド版)のおすすめの読み方と注意点

① 最初は短編集から入る

洋書を読んだことがない状態で、いきなり長編小説などを選んでしまうと挫折する可能性が高くなります。

まずは「英文を読むことに慣れること」と「洋書を読むこと自体を楽しむこと・楽しいと思えるようになること」が重要です。

そのため、例えば「イソップ物語 Aesop’s Fables (ラダーシリーズ Level 1)」のような、「日本語で読んだことがある、または、話の内容をある程度知っているもの」、且つ、「短編の寓話集など」の中から選んで、読み始めることをおすすめします。

② 最初はノンフィクションより小説・童話がおすすめ

日本語の本でも同じことですが、ノンフィクションは会話文が少なく、小説と比べると、概して、一文一文が長めです。

従いまして、洋書初心者の方には、ノンフィクション作品は小説や童話などに比べるとハードルが高いと言えます。

それから、小説や童話などの物語の方が、ノンフィクション作品よりも、ドキドキ感があったりして、感情を揺さぶられやすく、より没入感を得やすいかと思います。

また、小説や童話などは、会話文が多いので、知らず知らずのうちに口語表現もたくさん覚えることができます。

③ 自分のレベルにあった本を選ぶ

「自分の英語レベルに合った本を選ぶことが、洋書を読むことに挫折しないために一番大事なこと」と言っても過言ではありません。

英文が簡単だと感じる分には構いませんが、読み始めて難しすぎると感じた場合は、一旦読むのをやめて、1レベルか2レベル下の他の本を読んでみましょう。

目安としては、辞書なしで読み進めても、話の大まかな内容が理解できるぐらいの難易度のものです。

④ つまらなかったら読むのをやめる

読んでいてつまらないと感じたら、その本を読むのをやめて、他のものを読みましょう。

読んでいて楽しいと思えるものを読むことが、洋書を挫折せずに読み続けるコツです。

但し、小説などの場合、登場人物や状況の把握に時間がかかったりして、はじめのうちはつまらないのだけれども、だんだんと話が面白くなってくることも多々あるので、そこのところはご自身で見極めて下さい。

⑤ 辞書を引くのはNG?

「洋書多読」に関する本の中には、「辞書は引くな」、「知らない単語があっても読み飛ばして、どんどん読み進めろ」といったことが書かれているものがあります。

これについては、意見が分かれるところだと思いますが、私は「半分正しく、半分間違っている」と考えています。

正しいと思う理由は、いちいち辞書を引きながら読んでいると、(特に小説などは)読書そのものを楽しむことができないからです。

また、中学生以下(特に小学生以下)の子供の場合、個々人の置かれた環境や知能・年齢・性格などにもよりますが、子供が文法など学ばずとも日本語ができるようになるのと同じように、(英語を聞いたり、話したり、書いたりすることも必要ですが)洋書の多読をしていく中で、英語を体得できる可能性が高いので、子供に限定すれば、「辞書を引かずに読め」という主張は、100%賛成はできませんが、大方間違ってはいないと思います。

但し、子供であっても、必要に応じて辞書も使った方がよいとは思います。

一方、間違っていると思う理由は、辞書を使わずに読んでいると、適当に英文を読む癖がついてしまう危険性があるからです。

自分の英語力にあった洋書であれば、辞書なしでも、ある程度の内容が理解できるので、読めた気にはなりますが、誤って解釈した部分はそのままになりますし、英文を正確に理解しようとしなくなるなど、逆に、英語力の向上を妨げる原因になってしまう可能性があります。

私の場合、小説などを読む場合は、辞書の使用は必要最小限にとどめています。

主な理由は、いちいち知らない単語を辞書で調べていると、読書を楽しめないからです。

また、単語帳などを使って毎日ボキャビルをしているので、辞書なしでも、洋書がある程度読めるレベルには到達しているからです。

一方で、ビジネス書などの実用書や自己啓発書などを読む場合は、辞書を頻繁に使っています。

主な理由は、実用書などの場合、娯楽としての読書ではなく、何らかの知識や情報を得たくて読んでいるので、書かれている内容を正確に理解しないと読む意味がないからです。

結論としては、辞書を引くか引かないかは、状況や必要に応じて使い分けるのがよいと考えています。

例えば、「多読目的では基本的に辞書は引かないようにして、精読目的では辞書を引くようにする」とか。

⑥ 並行して「ボキャビル(語彙力増強)」と「文法学習」をする

ペーパーバックを読むことと並行して、是非していただきたいのが、「ボキャビル(語彙力増強)」「文法学習」です。

当然のことながら、洋書を読むにあたって、「語彙力の高さ」と「辞書を必要とする頻度」は反比例します。

「語彙力」と「文法力」が上がれば、より速く、より正確に洋書を読めるようになることは間違いありません。


まとめ

洋書を読み始めるにあたっては、「洋書を読むこと = 英語学習」と考えたり、あまり気負ったりせずに、「洋書を読むこと = ちょっと新しくはじめてみた趣味・娯楽」くらいのスタンスでいる方がよいと思います。

それから「短期間で洋書がスラスラと読めるようになる」といった夢のようなことはまず起こらないので、そういった甘い期待は捨てて下さい。

つまり、はじめから「洋書が読めるようになるには、長い時間がかかるものだ」という認識でいるということです。

このように考えていた方が、気が楽になり、挫折しにくくなります。

まずは、読みたいと思った本を手にとって、最初の1ページ目を開き、読み始めましょう。

はじめのうちは、たった1ページを読むのにも結構な時間がかかってしまうかもしれませんが、焦ったり、落ち込んだりする必要はまったくありません。

自分のペースで読めばいいんです。

洋書を読むこと自体を楽しめるようになることが何よりも大切です。

もし、読んでいて、難しすぎて内容が理解できなかったり、つまらないと感じたのであれば、一旦読むのをやめて、他の作品を読んでみましょう。

また、洋書を読むことと並行して、「ボキャビル(語彙力増強)」「文法学習」をして下さい。

このようにして、自分のレベルに合ったリトールド版から読み始めて、徐々に読み物のレベルを上げていけば、いつの日か、洋書(原書)を読めるようになっていることでしょう。

さぁ、それでは今の自分の英語力で読むことができそうなレベルのペーパーバックを1冊探して、読み始めてみましょう!


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Between two stools the tail goes to the ground.
二つの腰掛けの間で尻餅をつく(虻蜂取らず)


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