【本記事の対象英語レベル:TOEIC390点以上;英検準2級以上】
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英検2級攻略法の第7回目です。
今回は、「リスニングテストの攻略法・学習法」をご紹介します。
【リスニングテストの概要】
英検2級のリスニングテストは、第1部と第2部の2部構成で、問題数はそれぞれ15問で合計30問です。
第1部は対話を、第2部は英文を聞き、その質問に対して適切なものを選択肢(4択)から選ぶ形式です。
各設問の問題文は1度しか放送されません。
解答時間は、各設問の放送後の10秒間です。
【分析・所感】
実際にリスニングテストを解いてみると、第1部と第2部では、第2部の方がやや難易度が高く、正答率を上げるためには、より集中して問題文を聴き取る必要があると感じました。
第1部は問題文が対話(会話)形式で、2人の人物の交互の会話になっていて、短い会話が交互に繰り返され、会話ごとにほんの少しの間があり、会話の内容も複雑なものではないので、聞き取りやすく、集中力も維持しやすいでしょう。
一方、第2部の問題文は、文章自体は短いですが、物語文や説明文なので、会話文と違って問題文が一気に読まれるため、集中して聴き続けないと途中で内容が分からなくなかったり、正解のキーワードとなる部分を聞き逃すことになりかねません。
兎に角、しっかりと問題文を聴き取ることに集中することが大切です。
英検2級の英語レベルを考慮すると、英検2級の受験者で「リスニングが得意です」と自信を持って言える人はあまり多くないように思います。
逆に、英語塾や英会話スクールなどに通っているとか、日常的に英語のリスニング教材を聴いているなどしていて、リスニングが得意だという人にとっては、英検2級のリスニングテストは、高得点を取ることもそれほど難しくはないでしょう。
そして、英検の特徴として、リーディング、ライティング、リスニングのどのセクションでも、満点や満点に近い高得点になればなるほど、同じ1点差でも各セクションのCSEスコア換算時の差が大きくなる傾向にあるため、大変有利になります。
逆にリスニングが苦手な人は、残念ながらリスニングスキルは短期間では身に付きませんので、リスニングテスト対策の学習はもちろん必要ですが、短期間で英検2級合格を目指すのであれば、筆記試験でより確実に得点を取るような勉強時間の配分をした方が、結果として、英検2級合格に必要な学習期間は短縮することができるでしょう。(英語力の向上について長期的な視点で考えたとき、それが良いかどうかは別として・・・)
【リスニングテストの攻略法・学習法】
【リスニングテストの攻略法】
① 先読みをする
筆記試験が制限時間より早く終わった場合、筆記試験の問題の見直しをすることができますが、リスニング問題の選択肢に先に目を通しておくこともできます。
しかも、英検の場合、TOEICとは異なり、問題用紙にメモをすることもOKなので、筆記試験の制限時間が余った場合、問題の選択肢に、簡単な日本語訳を書き込んでおくことも可能です。
個人的には、筆記試験が制限時間内に終わって時間が余った場合、筆記試験の解答にマークミスやマークのずれなどのケアレスミスがないかだけを確認して、筆記試験の解答の見直しをするより、リスニング問題の先読みをすることをおすすめします。
理由は(特にリスニングテストが苦手な人の場合)、筆記試験の見直しよりも、結果的に総得点が上がる可能性が高いからです。
また、リスニングテスト中も、1つの設問の解答が早く終わって、次の設問の問題文の放送まで数秒間時間が余った場合、余裕がある人は、次の設問の選択肢をざっと先読みすることをおすすめします。
但し、リスニングが苦手な人の場合は、先読みをすることで、次の問題文の放送の最初の部分を聞き逃してしまったり、集中できなくなってしまったりするリスクもあるので、無理に先読みはせず、放送される問題文をしっかりと聞き取ることに集中した方が良いでしょう。
実際のところ「英検のリスニングテストにおける先読み」については、英語教育者・英語学習者の中でも賛否両論があり、「筆記試験が終わったら、リスニングテストの先読みをするよりも、筆記試験の見直しをしっかりするべき」という意見もあります。
また、リスニングテスト中の先読みについても、「各問題文の放送に集中すべきであり、選択肢の先読みは必要ない」という意見もあります。
経験上、英検に限らず英語資格試験のリスニングテストでは、先読みする時間的な余裕があれば、先読みをした方が、良い結果が出ることが圧倒的に多いので、上記のとおり、自分は「先読み賛成派」なのですが、個人差があることなので、実際に英検2級のリスニング対策学習として過去問や予想問題を解いていく中で、「先読みする or しない」を含め、自分に一番合っていると思える解答戦略・解答方法を模索してみて下さい。
② 解答に迷った問題は捨てる
英文(問題文)を聴き取れなかった場合、問題の選択肢をいくら見てみたところで正答を導き出すことは不可能です。
また、選択肢を絞れずに迷っている場合も、正答するのは難しいです。
よって、上記のような場合、その問題は諦めて、解答は適当にマークし、次の問題の英文をしっかりと聴くことが大切です。
解答に迷っていると、次の問題の英文を聴き逃し、その問題も正答が導き出せず、そしてパニックになるといった悪循環に陥ってしまう可能性もあります。
「問題文が聴き取れなかった問題」、「選択肢で迷う問題」は潔く諦め、気持を切り替えて、次の問題に集中しましょう。(これは英検に限らず、あらゆる英語資格試験のリスニングテストにおける鉄則です。)
【リスニングテストの学習法】
必ずスクリプトを確認する
リスニングテスト対策学習では、ただ単に「問題を解いたら、それで終わり」ではいけません。
これでは、全くリスニングテスト対策になりませんし、リスニング力も上がりません。
問題を解いて、採点した後は、必ずスクリプト(問題文の英語原文)を読んで、何故聞き取れなかったのか、何故間違えたのか、その原因を確認しましょう。
スクリプトを確認すると、知らない単語や熟語があって聞き取れなかったとか、既知の単語だが音声だと聞き取れなかったとか、そもそも文章を読んでもすぐに理解できなかった(読んでも理解できないものは、聞いて理解できるはずがない)とか、聞き取れない原因を確認・分析することができます。
英文を聞き取れるようになる為には、語彙力・文法知識・英文解釈の知識(英語構文の理解)などが必要になります。
つまり、英検2級の筆記試験対策学習をしっかりとすることは、同時にリスニングテスト対策にもなるということです。
また、スクリプトの音読も、リスニングテスト対策として大変有効な学習法で、リスニング力の向上に繋がります。
【英検2級のリスニングテスト対策用教材】
基本的には過去問や予想問題を解いて、出題形式や問題の傾向に慣れることが大切です。
リスニングが得意な人で、過去問を何回分か解いてみて、リスニングテストで常に正答率80%以上であれば、過去問などでリスニングテストの形式や傾向を把握しておくことは必要ですが、リスニングテスト対策に多くの時間を割く必要はないでしょう。
現在使っているリスニング学習教材があるのならば、それが英検対策用のものでなくても、それでリスニング学習を続けるのもよいと思います。
一方、リスニングが苦手な人は、リスニング問題に絞った問題集で数をこなすのも有効な学習法です。
【音声アプリ対応】英検分野別ターゲット英検2級リスニング問題 改訂版 (旺文社英検書)【英検2級受験レベルの人におすすめの英語リスニング教材】
リスニングスキル向上については、英検2級対策学習とは別に、普段から利用しているリスニング教材があるのであれば、それでリスニングのトレーニングを継続すればよいですし、英語学習関連のポッドキャストなどで気に入っているコンテンツを聴いているのであれば、それを聴き続けるのもよいと思います。
いずれにせよリスニングスキルの向上には、毎日の学習の積み重ねが必要です。
実際に自分が過去に使った英語のリスニング学習教材で、英検2級合格を目指すぐらいのレベルの人におすすめの教材は、「スーパーエルマーSTANDARD」です。
リスニング力の向上を目的とした、中長期の継続的なリスニング学習に大変おすすめの教材です。
スーパーエルマーSTANDARDこの教材に限ったことではありませんが、ただリスニング教材だけを使った英語学習するのではなく、同時に市販の単語帳などで語彙力増強をすることと、文法書や文法問題集を使って文法学習も並行して進めることによって、より早く、着実にリスニング力が向上します。
また、英語学習は、週末などにまとめて勉強するよりも、たとえ短時間であっても毎日勉強を続ける方が断然効果があります。
そして、毎日勉強することが習慣として定着したら、次の段階として、1日の学習時間を少しずつ増やしていきます。
長期間コツコツと毎日勉強を続けていくと、ある日突然、自分の英語力が上がっていることに気づく瞬間がやって来ます。
結局のところ、外国語の習得は「継続と反復」につきます。
因みに「スーパーエルマー」には、中・上級者向けの「スーパーエルマー (ADVANCED)」という教材もありますが、こちらはレベル的に英検2級合格を目指す人には難し過ぎます。
「スーパーエルマー (ADVANCED)」は、対象が「TOEIC600点以上、英検2~準1級レベルの方」となっていますが、実際のところ、教材の内容的にTOEICスコア600点取得者・英検2級合格者でも結構厳しいと思います。
【独学での合格が難しいと思われている方へ】
当ブログ記事では、独学での英検2級合格のための学習方法をご紹介していますが、自分で学習計画を立てて独学で英検2級に合格する自信がない人や、今まで複数回受験したけれども合格できないという人は、英検対策のスクールやオンライン講座などのサービスを検討するのも宜しいかと思います。
TOEIC・英検などの資格対策に「KIRIHARA Online Academy」次回は、「二次試験」対策についてご紹介します。
It is too late to plead after sentence is passed.
宣告されてから弁論しても手遅れである(証文の出し遅れ/後の祭り)